実家じまいには、荷物の片付けや解体、売却の手続きなど、さまざまな費用がかかります。なかでも、ご相談に来られる方が「思ったより高かった」と驚くのが、荷物の処分費と解体費です。
この記事では、実家じまいにかかる費用の内訳と目安、姫路で実際にあった例、そして費用を抑えるためのポイントをご紹介します。
実家じまいにかかる費用の内訳
| 費用 | 内容 |
|---|---|
| 荷物の片付け・処分 | 家具・家電・衣類・食器など、家に残った物の処分 |
| 解体費 | 建物を取りこわして更地にする費用(解体する場合) |
| 売るときの費用 | 仲介手数料、相続登記の登録免許税、司法書士への報酬など |
| 売れるまでの維持費 | 固定資産税、水道・電気の基本料金、火災保険、草刈りなど |
実家を相続して売った人への調査では、売るまでにかかった維持費や処分費は「50万〜100万円」という答えがもっとも多く、最高で500万円かかった人もいました。
思ったより高い① 荷物の処分費
何十年も暮らした家には、想像以上の荷物があります。業者に片付けを頼んだ場合の目安は、次のとおりです。
| 間取り | 費用の目安(税込) |
|---|---|
| 2DK | 9.9万〜27.5万円 |
| 2LDK | 13.2万〜33万円 |
| 3DK | 16.5万〜44万円 |
| 3LDK | 18.7万〜55万円 |
| 4LDK以上・一軒家 | 24.2万〜66万円 |
出典:はじめての遺品整理 見積もり公式ガイド
姫路の例:荷物の処分だけで150万円
ただし、これはあくまで目安です。私たちがご相談を受けたなかには、荷物の処分だけで150万円かかった例もあります。姫路・播磨の郊外の実家は家が広く、蔵や納屋、物置にも荷物が詰まっていることが多いため、一般的な相場より大きくふくらむことがあります。
実家じまいを経験した人への調査でも、63.7%の人が「荷物の整理・処分に苦労した」と答えています。
自分で運べば安くなる(姫路市の場合)
引っ越しなどで一度にたくさん出るごみは、市のごみ収集には出せません。自分で処理施設に運ぶか、市の許可を受けた業者に頼みます。
姫路市の処理施設に自分で持ちこむ場合は、10kgあたり130円で、予約はいりません。旧姫路市域はエコパークあぼし(月〜土 8時〜17時)などで受け付けています。軽トラックなどが用意できれば、業者に頼むより大きく費用を抑えられます。
思ったより高い② 解体費
木造の家の解体費は、1坪あたり3万〜5万円ほどが一つの目安とされています。40坪の家なら120万〜200万円ほどです。ただし、蔵や納屋、庭石、ブロック塀、大きな庭木などがあると、そのぶん費用は上がります。
また、2022年4月からは、一定規模以上の解体工事でアスベスト(石綿)の事前調査と報告が義務になり、2023年10月からは資格のある人による調査が必要になっています。古い家ほど調査や除去の費用がかかることがあります。
姫路の例:600万円かけて解体したのに、売れなかった
私たちのところには、600万円かけて家を解体したのに、1〜2年たっても土地が売れないというご相談がありました。家を残したままのほうが、買い手が見つかっていたと思われるケースです。
さらにこのケースでは、解体をすすめた側に、仲介手数料より大きな紹介料が解体業者から入る話になっていました。「解体しないと売れない」と言われたら、本当に解体が必要か、だれがすすめているのかを一度立ち止まって考えてください。
解体する前に確認したいこと
- 解体すると土地の固定資産税が上がる(くわしくはこちら)
- 市街化調整区域では、解体すると家を建て直せない場合がある
- 家を残したまま売り、買主に解体してもらう方法もある(相続空き家の3,000万円特別控除も使える場合があります)
- 解体の見積もりは、自分で複数の会社から取る
- 傷みがひどい空き家なら、姫路市の老朽空家対策補助金(個人型は費用の3分の1、上限50万円)が使えないか。工事前の申請が必要です
売るときにかかる費用
- 仲介手数料:不動産会社に仲介してもらったときの報酬。売買価格800万円以下の物件は、上限が最大33万円(税込)になる特例があります(2024年7月から)
- 相続登記の登録免許税:土地・建物の評価額の0.4%。評価額100万円以下の土地は、2027年3月31日まで免税です
- 司法書士への報酬:登記を頼んだ場合
- 譲渡所得税:売って利益が出た場合。条件を満たせば、相続空き家の3,000万円特別控除が使えます
売れるまでの維持費も忘れずに
片付けや売却に時間がかかると、そのあいだも固定資産税や水道・電気の基本料金、火災保険、草刈りなどの費用がかかります。姫路市の一般的な一戸建てで、年に約16万〜25万円が目安です(姫路市の空き家の維持費の試算)。
実家じまいの費用を抑えるポイント
- 親が元気なうちから、荷物を少しずつ減らす(まとめて業者に頼むほど高くなります)
- 自分で運べる物は、市の処理施設に持ちこむ
- 解体は、売れる見通しと税金を確認してから決める
- 解体や片付けの見積もりは、自分で複数の会社から取る
- 補助金や税金の特例が使えないか確認する
- 売れるまでのあいだ、家を傷ませない
まとめ
実家じまいで特に費用がかさむのは、荷物の処分と解体です。荷物は早めに少しずつ減らすこと、解体はすすめられてもすぐに決めず、売れる見通しや税金を確認してからにすることが、費用を抑えるいちばんの近道です。
売るか残すか、解体するかを決めるまでのあいだ、家の見回りは私たちにおまかせください。月1回、換気・通水・外まわりの確認をして、写真つきの巡回報告書でお知らせします。
あわせて読みたい:実家じまいとは?何から始める?/空き家の固定資産税はいくら?/姫路市の空き家バンク
出典:株式会社すむたす 実家じまい調査(2024年8月)/株式会社エリアリンク 調査(2025年4月)/はじめての遺品整理 見積もり公式ガイド/SUUMO(解体費用)/姫路市(ごみの自己搬入)/姫路市(一時多量ごみ)/姫路市老朽空家対策補助金/兵庫県宅地建物取引業協会(低廉な空家等の特例)/国税庁 No.7191/国税庁 No.3306

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